知性鯵プール

ゲームのレビュー記事でも書こうと思ってたらレビュー記事を書けてないブログです。

予備知識ゼロから単身VRCに挑んだ無課金アバターの話

どうもazyです。

皆さんはVRchatをご存知でしょうか。

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VR機器に身を包み自分専用のカワイイバーチャルアバターを全身で動かして、ほかのカワイイアバターと触れ合いイチャイチャする未来溢れるコミュニケーションツールゲームです。

当然「VR」chatと言うだけあり、その性能を100%引き出すにはVRヘッドセットやVRコントローラー、それにトラッカーと呼ばれるどう見てもセンサー地雷にしか見えない動き検出装置を使う必要があるらしいです。私みたいな貧乏学生にはとてもじゃないけど手が出せません。

しかし、VRCはそのような器具を揃えなくてもデスクトップモードだけでログインが可能なようで、さわりだけなら問題なく遊べました。

正直、この記事を書くことで私をはじめ完全な一見さんがVRC世界に入り込むような事態があっていいのかどうか悩みます。しかし、少なくともスタートラインを越えるハードルそのものは低く、デスクトップモードですらバーチャルの凄さを感じ取れるこの体験は他では得難いものでした。なので書きます。許せ。

 

もっと詳しいことはVRCwikiとかに書いてあると思います。ここに書いてあることは間違いの可能性が高いのであまりアテにしないでください。それと、何かVRCの作法に反している部分があればコメントでご指摘ください。直します。

 

いざない

私はTwitterで多くのVRC先住民をフォローしています。その中にはVR機器を揃えてバーチャル受肉を果たした新世界の高等遊民もおり、彼らのVRC報告を見てはこれがSFのバーチャル世界かあという小学生並の感想をもらすばかりでした。

自分の思うかわいいアバターを手に入れ、自分の思い通りに動かして他のかわいいアバターとたわむれてキャッキャウフフする。夢のような世界の先住民たる彼らに羨望の眼差しを向けつつ、VR機器なんて買えっこない自分とは関係ない世界の出来事だと割り切っていました。

ですが、入ることだけならできるようでした。

割と前から情報だけは知っていたのですが、VRCはVR機器が無くてもデスクトップモードで問題なく入ることができます。酒を飲んでいた私はある時思い立ってsteamでVRCをダウンロード、インストールしました。

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まずこのような画面が出てきます。私は最初深く考えるのが面倒でSteam垢でスタートしました。しかし先住民たちの話によるとSteam垢ではなく最初からVRC垢を作った方が後からのめりこんだ時に面倒が少なく得みたいです。後から設定変更もできるようですがフレンド欄がリセットされるらしいです。よく考えてから垢を作りましょう。

後は規約とかに同意して、さして面倒もなくチュートリアルまで進めました。

まず最初にやることは初期アバターの決定です。

 

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いかにもな初期アバターを候補から選んで自分の身に纏います。これは後からいくらでも変更可能ですが、せっかくなので銀髪の一番かわいい女の子にしました。しばらくの仮の肉体です。

完全に意外だったのはしっかりとチュートリアル部屋が設けられていることです。VR機器みたいに物を掴んだりとかできるのかと心配していましたが、操作はWASDとマウスでなんとかなりました。物を掴んだり、オブジェクトに対して設定されたアクションを取ることができます。

 

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ペンで文字も書けました。

チュートリアル部屋を抜けて最初に行けるのがマイホーム。ここは自室のようなもので、人を招かない限り誰にも見られないローカルルームみたいです。ローカル・コトダマ空間をイメージしてください。

自分のアバターを確認できる鏡や、チュートリアル動画を見ることのできるモニターが備え付けられています。

しかし、マイホームに籠っているだけでは誰とも交流できません。奥に設置してあるパブリックHUBに行けるポータルに飛び込んでからが真のVRCの始まりです。

 

前後左右とヘドバン

自室から行けるパブリック部屋は完全にワールドワイド空間。国籍関係なく全世界の人間がチラホラと集まって、何かしてる部屋です。

接続した時間が原因だったのかは知りませんが、人は割とまばらにしかいませんでした。VRCはもっと人でごった返していると思ったのだけど……。

パブリック部屋は実際のところ、各ワールドへ通じるポータルが多数並んでいる中央駅のような場所です。多くの人は色んなワールドに散らばり、そこで更なるバーチャル体験をしているようなのです。

しかし中央駅なだけあって、たむろしている人自体は多種多様。私と同じ初期アバターもいればカワイイ上に手足が自在に動くVRっぽい人もいます。

中にはRPG最初の村で色々教えてくれる親切なNPCめいた人物もいて、何語かは不明ながら初期アバターの私に近づいて何やら話しかけてきてくれます(見た目は完全にゾンビだった)。

VRCは文字チャット機能はなく、許されるのはボイスチャットのみ。そして、私が纏うのはとりあえず動かせるのみの初期アバター。これで何が起こるのかというと、思った通りのコミュニケーションが取れません。日本語しか喋れない自分の語学力の無さはとにかく、身振り手振りができないせいでジェスチャーによる意思疎通も不可能です。

仕方ないんですよ。デスクトップモードなので当然VR機器を使っている人のように体はおろか腕すら満足に動かせません。本当にこればっかりは仕方がない。

その結果編み出したのがWASDキーを駆使しての左右移動と、ヘドバンによる感情表現です。何が話しながら動くことで、一応の反応を返すことに成功。何言ってるのか結局分からないので10秒ほどの邂逅に終わりましたが、とりあえずなんとかなりそうです。

 

メニュー画面の「emoji」と「emote」でちゃんとした意思表示ができると教わったのは後からでした。

 

世界ワールド世界紀行

VRCといえば外せないのがもう1つ。さまざまなワールドに行ける機能です。

恐るべきことにVRCには色んな人が作ってアップロードしたマップに飛び込むことができ、もしもVR機器を装備しているのならまさしくそこにいるかのような感覚でバーチャルな世界体験ができることでしょう。私はデスクトップモードなのでマウスカメラ動かして眺めることしかできません。感覚的にはminecraftの他サーバーへ行って建築物を見学するようなものです。

それでもすごい。

 

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見てください。これは神社のワールドで、細部まで精巧に作られています。奥の方にはキリトがひとり佇んでいました。

うどん屋や居住スペースなんかもあり、雰囲気を楽しむだけでも旅行気分でとても楽しい場所です。

 

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これはなんか偶然見つけた井戸の底ワールドです。正直コレ権利関係とか大丈夫なのかどうか心配ですが、とにかく井戸の底が精巧に作り込まれていました。クラウドがボス部屋の鍵を持ってうろついていたり、奥の方に闇の神殿があったのが印象的でした。

気に入ったワールドは32個お気に入り登録しておくことができ、それはメニュー画面から可能です。後からまた来たくなった時に便利ですね。

 

そしてこれまたすごいと思ったのが、ワールドで色々なアバターが配布されていることです。

VRC初ログイン時で初期アバターを選択した時のように、アバターの写真が描かれているボードをクリックするだけでそのアバターに着替えることが出来ます。

しかも無制限に、無秩序に。

というのも、配布されているアバターの種類がとても多く、中には権利関係的にどう考えてもアウトなものすら混ざっています。

恐ろしいのでその様子のスクショをここにアップロードすることは控えておきますが、例えばこどもリンクモデルがあったり承太郎モデルがいたりしました。無秩序でした。

 

中にはアバター配布専用のワールドもあったりして、中々侮れない所です。とはいえ初期アバターな私にはありがたい機能。バーチャルの世界では自分をいくらでも変更できるというわけです。ますますバーチャル味が増してきました。

 

VRCの洗礼

Twitterで単身ノリノリでVRCを楽しんでいる様子をツイートしていたら、フォロワーのVRC先住民から誘いが届きました。彼らはVR機器を身に纏い全身で感情を表現しカワイイアバターを操る、いわゆるVRC高等遊民です。

そんなカワイイVRC先住民たちが夜な夜な集まり密会を開く秘密の花園たるフレンドオンリーローカル部屋です。きっとバーチャル的にものすごい光景が広がっているに違いありません。

初期アバターで情けない限りですが、誘いを受けて入ってみることにしました。

 

そこはカワイイスペース。

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チョーかわいいアバターの子たちが私を取り囲み、よしよししてきたりすりすりしてきたりじーっと見つめてきたりするもふもふ部屋。

 

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ここは何だ。そういうお店か。これは何だ。バーチャルだ。バーチャルなのか。デスクトップモードだと言うのに何だこの胸に感じるドキドキは。人は沢山のかわいい女の子に囲まれるとこうなるのか。だって画面だぞ。画面だけでこんなにすごい。顔が近い。思わずはにかむ。バーチャルか、バーチャルじゃない。リアルじゃないのか。何だこれは。何だこれは。何だこれは。

デスクトップモード、平たい画面のバーチャルだけでこんなにすごいなら、もしもVRならどうなってしまう。

VRchat……。VRchat……。VRchat……。

これはすごいぞ。本当にすごい。バーチャル世界の到来だ。人はみんなかわいくなれる。好きな自分になりきれる。これは、すごいぞ。

 

夢のように過ぎた時間でした。VR機器を付けてすらいないのに画面から感じるインパクトは鮮烈で、VRCがなんたるものかを理解できたように思えます。バーチャルなのにリアルでした。垣根がない。

 

 

以上がVRCを初めて遊んで数時間のうちに体験したことです。

着るだけアバターなデスクトップモードでも十分に世界を感じることができ、体験してしまったからには自分で動かせるアバターVR機器が欲しいと感じてしまう不思議な空間でした。

私のような一見さんではきっとこのツールの10%も体験していないのでしょうが、鮮烈な体験とともにVR沼に落ちるような感覚を味わいました。今とても自作アバターVR機器が欲しいです。

私をあの部屋に招待してくれたMystyfoxさんとこあられさんにはこの場を借りてお礼を申し上げます。すごかったです。

 

とりあえずもう少しこのVRchatの世界を体験し、面白いことをモノにしていきたいと思いました。

 

そういえばVRCを遊ぶとき、設定画面からパーソナルスペース設定をオフにすると他人のアバターが近くでも表示されるようになるみたいですよ。私はそれを知らずにしばらくの間青い透明人間に囲まれていました。気をつけて。