マゾゲーマーはLa-Mulana2に挑め
どうもazyです。
今回は最近配信開始した一部のゲーオタ間の話題作「La-Mulana2」についてのお話です。
前作の「La-Mulana」についての記事も過去に書きましたが、あれはセール期間中にノリと勢いで書き下したものなので要領を得ていない説明で出来栄えにあまり納得していません。
(これ)
この記事では前回の雪辱を晴らし、La-Mulana2が一部のマゾゲーマーにとっていかに素晴らしいゲームか、そしていかに万人向けではないのかについてしっかりと紹介させていただきます。
正直全く万人受けしない、一部の人間のためのゲーム
重ね重ね申し上げますが、この「La-Mulana2」というゲームは誰にでもおすすめできるものではありません。
「こんなインディーズのコアなゲームを楽しんでいる俺かっけーwww」だとか、「万人向けでないって言ってた方がなんかアングラな感じ出るでしょwww」みたいな少し周りと違う人間感を醸し出そうとして書いているわけではなく、本当に特定のひとにしか勧められません。
具体的にはゲームの縛りプレイを喜んで遊ぶような連中とか、ソウルシリーズを死にながら喜んで遊ぶような連中とか、時間だけは持て余している学生ゲーオタみたいな人間向けです。
前作をクリアしたことのある人に向けては書いていません。どうせ買ってクリアしているはずです。
前置きが長くなりましたが本題に入ろうと思います。
「La-Mulana2」は日本のインディースタジオ(ここ重要)NIGOROが開発したメトロイドヴァニア型遺跡探検アクションゲームです。
プレイヤーは主人公の考古学者の卵「ルミッサ・小杉」を操作して、謎と危険に満ちたイグラーナ遺跡を探索します。悪意と殺意に満ちた遺跡を死にまくりながら歩き回り解明することが目的となります。
殺意と悪意と初見殺しに長時間向き合う覚悟はあるか
さて。この「La-Mulana2」というゲーム、一筋縄では攻略させてくれない悪辣な難易度を誇ります。
色んな場所に落とし穴が存在しては気の抜けたプレイヤーを殺しに来るわ、ザコ敵はどいつもこいつもウザい特性を持ち合わせているわ、初見のプレイヤーを容赦なく殺しに来る即死罠がわんさか用意されているわ、ゲームを進めるほどザコ敵の密度が増していくわ、中ボスも大ボスもどいつもこいつも倒されてくれる気はないわでしっちゃかめっちゃかです。
いわゆる死にゲーであり、プレイヤーは死にながら各所の対策を体で覚えて遺跡探索を進める形になります。
画面をうろついてプレイヤーを足場から落とそうするコウモリ。
骨を投げつけて地味ながら的確な妨害をしてくるスケルトン。
うっかりハズレの道を通ったりスイッチを押してしまうともれなく圧殺しにくるピストン天井。
これでもかとびっしり配置され触れる者に割合ダメージを与えてくるトゲ。
大事そうなオブジェクトにうっかり攻撃を加えた者に容赦なく降り注ぐ回避不可能な死ね死ねビーム。
各所にたむろする的確にウザい特技を持った多数のザコ敵ども。
無対策で入り込んだ人間を問答無用で即死せしめる罠たち。
中盤から現れて的確な妨害をしてきて、かつ無敵なので排除できない青スケルトン。
ゲーム序盤からこういった悪意の目白押しで、先に進めるのも一苦労です。
主人公のルミッサちゃんは考古学者の卵ながら、父親から受けた忍者修行で身体能力は抜群。軽いフットワークと遺跡で手に入れた様々な武器とアイテムを駆使して探索を薦めます。
△ボス戦は何でもあり。こいつは中盤の壁としてそびえ立つクソ強いヤツ。
メインウェポンの鞭はゲームを進めるごとに三段階の強化がなされ、キャラの上部にも攻撃判定が出る上にDPSも高い最も基本的な武器です。
序盤に入手可能なスリケンは攻撃力は低いながらも遠くの敵に攻撃でき、弾数も多く確保できる優秀な攻撃手段。終盤まで有用なサブウェポンとして活躍間違いなしです。
これまた序盤に入手可能なナイフは攻撃力は低いながらも下段攻撃が可能なメインウェポン。DPSはなかなかのもので、立ち止まっている敵や姿勢が低い敵なんかに連続攻撃をお見舞いしてやれます。
最初の村で購入可能なピストルはこのゲーム中最強の攻撃手段。リボルバー式で6発しか装填できず、弾薬代がかなり高いものの、中ボスや大ボスの弱点にうまく命中させられれば大ダメージを与えることのできる心強い味方です。
中盤くらいで入手可能なレイピアはヒットストップが非常に短く、敵と正面切ってぶつかり合う場合にほぼ一方的に倒しきることができる心強い味方です。
他にもまだあだある武器を使い、その特性を理解して使いこなすことで遺跡内の魔物との戦闘が有利になる事でしょう。
難解すぎる謎解きに長時間付き合う覚悟はあるか
「La-Mulana2」を高難易度のゲームたらしめているもう一つの要因。それがあまりにも難解すぎる謎解きです。
「謎解きつったってゼルダみたいなものでしょ?」とお考えの皆さん。甘すぎます。
前作「La-Mulana」でも大概な難解さでしたが、「La-MuLaNa2」でもそのわけわからなさを遺憾なく発揮しています。
例えば、この先の仕掛けを作動するためにAというアイテムがどうしても必要だとしましょう。そのAを入手するために皆さんはイグラーナ遺跡全体に散りばめられたヒントをかき集めないといけません。
Aというアイテムを入手するためにBとCとDエリアにあるヒント石碑に書いてあることをメモし、情報を推理して適切な場所で適切な行動をすることで初めて謎が解ける。といえば分かりやすいでしょうか。
ひとつの謎を解くためのヒントが全く別のエリアに書かれている、という事が割と多く、ひとつのパズルのピースを埋めるためだけにヒント石碑を求めて遺跡全体を歩き回るといった作業がどうしても必要となります。
大抵の謎解きは近くにヒントがある事が多いものの、大掛かりな謎解きやゲーム終盤に関わる謎ほど断片的な情報をかき集めていくしかなくなるわけです。
△序盤から見かけるなんかよくわからん石板。プレイヤーによっては終盤までこいつと向き合うことになります。
また、ヒントを全て揃えることができたとしても解釈の仕方によって異なる答えがあるという謎まで存在したり、ヒントがぼんやりとしすぎていてどこで何をすべきかわからない。果ては先に進むためにどうしても解く必要がある謎に限って全くのノーヒントだの、とにかく訳の分からん謎解きが数多く存在します。
敵が強いとかウザいとか言った問題とは別に、この難解な謎解きに挑むためにひたすら遺跡をうろつき回ることが少なくありません。実際に私は60時間とかいうメトロイドヴァニアどころかアクションゲームとして見ても長すぎる時間をかけました。
これでもTwitterで先駆者様に詰んだ場所のヒントをもらいつつ進めていたからよかったものの、完全に誰の助けも借りず最後まで自力で進めるとなるとどれくらい時間がかかるのか想像もつきません。
ここまで書くとドン引きしてしまいイグラーナ遺跡に挑まないでおこうと考える人もいそうなので耳寄りな情報をお教えしようと思います。ゲーム内ではヒント石碑に書かれている文章や絵を保存しておけるアプリが存在し、保存数に制限はあるものの最初から最後まで大助かりします。また、PCでスクショそのものを保存しておくのもよいでしょう。私はそれをせずにかなり苦労したのでホント推奨します。
全然万人向けではないけど作り事態はとても丁寧
「La-MuLaNa2」はミーハーな人間が挑んでクリアできる程甘い難易度ではありません。しかし、その作りや音楽、ストーリーや世界観設定は何から何まで大正義です。
グラフィックは2Dドットアクションゲームとしては問題なしの合格点。主役のルミッサちゃんを始めありとあらゆるNPCや敵キャラが丁寧に描かれています。
特にNPCには殆ど立ち絵が用意されているという豪華っぷり。それがさらにLive2Dか何かの技術で動くものですから力の入りっぷりが分かります。
シリアスな登場人物もそりゃ存在するものの、大抵の登場人物はなんか変な奴らばかりです。
例えば遺跡内部にはアイテムショップがあるのですが、その店主たちがどっかで見た事あるような姿をしています。また、みんな性格やビジュアルに問題のある奴ばかりで遺跡探索の中の一種の清涼剤となるでしょう。
スタート地点の始まりの村にいる人たちも問題児ばかりです。
村のいちばん偉い人である長老は前作の舞台ラムラーナ遺跡を観光地化したことでぼろ儲け。今ではすっかりセレブになりハーレムを侍らせてテキトーな態度で接してきます。
長老の城(マジでキャッスル)の左隣にあるアイテムショップの店主の女性はLa-Mulana名物のキャラで、一見美人なお姉さんですが一度キレると鬼のような形相で恫喝してきます。
前作では割とありがたいアドバイスをくれた古代人の女の子ムーブルクちゃんは同年代っぽく見えるルミッサちゃんと仲良くなりますが、いつでもどこでも眠るのび太みたいな特技を持ち、たぶん寝ている所を見る機会の方が多いでしょう。
「La-Mulana2」は2なのでとうぜん前作がありますが、2から始めても特に問題はありません。
前作で何が起こったのかはNPCがざっくりと教えてくれますし、前作を遊んでいないと何のことやら分からない謎解きも(たぶんあの1つを除いて)ありません。
(たぶんあの1つを除いて)の部分もNPCがヒントを教えてくれるのでたぶん無理ではないはずです。
△古代遺跡だけど中には過去に存在した超文明を感じさせるエリアもある。ロマン。
探索可能なエリアはなんと15か所以上。しかもその一つ一つにアクションゲームとして大正義なカッチョイイ音楽があり大興奮しながら遊べることでしょう。メトロイドヴァニアらしく様々なアイテムで自分を強化して探索範囲を広げる楽しみは健在。中ボスは数えるのが馬鹿らしくなるほど多く遺跡内部に潜んでおり、メインの大ボスは10体。どれも一筋縄ではいかない強敵ぞろいです。
なんと人物図鑑まで実装されており、登場人物からモンスターまでこのゲームに出てくる全ての存在を図鑑で各霖することが可能です。しかもちょとした解説付き。図鑑をコンプリートしていくのも楽しみの一つと言えるでしょう。
もともとクソ難易度高いゲームなのにダメ押しにハードモードまで存在し、二週目以降を遊ぶときにより刺激的なプレイを楽しむことができます。私はまだ遊んでいませんがきっと茨の道でしょう。
開発者からゲーマーへの挑戦状
このゲームは開発者が挑戦状として作った敵意ありまくりのゲームです。
しかし、高難易度の分先に進む道筋を見つけた時の達成感と脱力感は他のどのゲームでも味わえないほど大きなもの。完全ノーヒントで遊ぶならまだしも、今はネットがある時代。SNSやsteamコミュニティで助け合ってクリアするという遊び方もまた一興でしょう。
挑戦的なゲーマーはこのNIGOROからの新たな挑戦状に対し真っ向勝負で挑むもよし。大ボリュームのゲームが行く手を阻みます。
もしこの記事をここまで読んでなお自分のためにあると感じたゲームオタクの方。「La-Mulana2」はそんな貴方のためのゲームです。存分に休日のゲーム時間を溶かしていってください。
全く万人受けしないゲームですが、ハマる人はとことんハマる遺跡探索ゲーム「La-Mulana2」。気になった方は是非steamで購入してみてください。私は責任取りませんけどね。