知性鯵プール

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メタルマックスゼノをやろう

どうもazyです。

今回はPS4PSvitaソフト「メタルマックス ゼノ」についてのお話をします。

初代メタルマックスが発売されてから25周年。「ゼノ」の名を冠して全く新しい戦車のRPGとして生まれ変わったこのゲームをひとしきり遊び、大満足してゲームクリアしてきました。

このゲームについて語りたいことと、どのくらい面白いゲームなのかということ、私はすごく楽しかったけど人を選ぶかもしれないゲームであることを紹介記事という体で書いていこうと思います。

 まずは、メタルマックスとは何ぞや思っている人のために簡単な説明から入りましょう。

 

メタルマックスとは、伝説の「大破壊」と呼ばれる大規模な文明破壊のあと、滅んでしまった世界を舞台にした戦車と人間のRPGです。

プレイヤーは戦車を操って荒野の賞金首を狩る職業「モンスターハンター」となり、搭乗員となる人間と頼れる相棒の戦車を強くしながら冒険をしていきます。

 

そして、メタルマックスが己をメタルマックスたらしめている最も重要な要素。それが戦車です。殺人マシーンやらミュータント生物やらが闊歩する死の荒野を探索するためには戦車が欠かせません。

プレイヤーがメタルマックスで遊んでいる間はずっと戦車と向き合うことになり、戦車と共に戦い、時には戦車に最大限の愛情を注いでやることになります。

戦車は人間の何十倍も強く頑丈で、一番頼りになる存在です。戦車はいくら戦闘を繰り返してもレベルアップで強くなることはありません。しかしお金をかけて戦車のパーツを強化し、改造を繰り返すことで青天井で強くなっていきます。

メタルマックス最大の醍醐味が戦車のカスタマイズであり、戦車を強化するために、そして強化した戦車で腕試しをするために「賞金首モンスター」という存在が立ちはだかるのです。

賞金首モンスターはその名の通り多額の賞金がかけられていて、生半可な強さでは返り討ちに遭うほどの強さを秘めています。ストーリーを進めるうえで必ずしも倒す必要はありませんが、ハンター達は多額の賞金を目当てに彼らと相対することになります。

 

ここまではシリーズ共通してのメタルマックスのお話。

メタルマックスゼノは原点回帰とでも言うべき変革を果たしており、良く言えばシンプルかつストイックなRPG。悪く言えば味気ないと取れそうな尖ったゲームに進化しました。

要するに人を選ぶゲームです。しかし、私はめちゃくちゃ楽しいと思いましたので、この良さを知ってもらうためにまだ話を続けます。

 

メタルマックスゼノは戦車のRPGとしてぜい肉をそぎ落とし、ハックアンドスラッシュ的な、戦車を強化していく事に専念できる設計をしています。

先ほど「伝説の「大破壊」と呼ばれる大規模な文明破壊のあと、滅んでしまった世界を舞台にした戦車と人間のRPGです」と書きましたが、これは過去作までのメタルマックスの話。

ゼノでは「滅んでしまった世界」のレベルが並みではありません。

人類滅亡一歩手前です。

人間の文明は完膚なきまでに破壊されつくしており、辺り一面砂漠化した大地が広がっています。

このゲームで町と呼べる存在は最初の拠点「アイアンベース」しかなく、他には一切目にすることはありません。ゲーム中で確認できる生きている人間はたったの9人。基本的にストーリーはこの拠点の中でのみ進行します。

プレイヤーは「アイアンベース」を拠点として活動し、体力回復や戦車の改造、買い物やその他の物事も全てここでしか行えません。wizardryみたいなものだと思ってください。

メタルマックス過去作と比べてもここまでシンプルだったことはありません。

いろいろと必要最低限になっている代わりに、探索と戦闘と戦車の改造はとても豪華、かつ親切なシステムになっています。回復と補給は完全無料。ワープポイントに登録すれば拠点と各地を自由に行き来可能で、ノーリスクで色々な武器を試すことができます。

グラフィックもかなり頑張っていて、完全3Dな戦車とメタルマックスおなじみの敵モンスターとの戦闘は派手な大爆発エフェクトと合わせて見ていて楽しいものです。

フィールド上ではシンボルエンカウント制になっていて、出てきた敵シンボルに照準を合わせて先制攻撃できる新システムが実装されています。この砲撃で敵を倒すことができれば戦闘が回避できる上に経験値にボーナスが入り、倒せなくてもダメージはしっかり入るので有利に戦うことができます。

肝心の戦車の改造についてもお話ししましょう。これは過去作、というより4から変わっていません。戦車には最大5つの武器を積むことができ、大砲タイプと機銃タイプとS-Eタイプ(特殊兵装)の3種類からなる多彩な装備を組み合わせて最強の戦車をカスタマイズできます。それぞれの武器タイプに長所と短所があり、エンジンの馬力と相談しながら強い武器をガン積みしたり妥協したりして好きなようにチューンナップします。

また、戦車にはそれぞれ特性が存在します。会心の一発が出やすくなる。大砲や機銃を1ターンでまとめて発射できる。空を飛ぶ敵に対して攻撃が当たりやすくなる対空性能を付与する。迎撃性能を高めて敵の砲撃から身を守る。など様々な目的に沿った改造が可能になるのです。

改造は積み込む武器とお金さえあればいくらでも可能ですし、武器やエンジンも改造可能で、火力を高めることができます。

戦車の種類も豊富で、10式戦車やマウスをモチーフにした戦車を操れたり、果ては多客戦車や戦車ですらないバギーまでもを操縦可能です。戦車に好きな名前を付け、好きなカラーリングで荒野に繰り出すのも楽しいでしょう。

 

そして、その戦車を試す場である戦闘についてもいくつか説明をしておかないといけません。基本的に戦闘中に戦略が入り込む余地は少なく、戦闘前に戦車をどれだけ強化していたか、どのくらい弾を撃てるかで趨勢がほぼ決まります。自パーティと敵との総力戦で、殴り合った末に最後に立っていたヤツの勝ちです。

戦う前の戦略立てと、どんな武器を積んでいるか、どれだけ戦車を強化していたかが大切です。

敵との読み合いの末にギリギリ勝利するタイプのRPGではなく、いかに殴り合いに耐えながら火力をでせるかを問うタイプのRPGです。

こういうのが大好き、あるいは気になる方は幸せになれるかもしれませんよ。

 

メタルマックスを始めて遊ぶ人にとっても親切な作りです。今作はチュートリアルが充実しており、初めてメタルマックスを遊ぶという人でも中盤に差し掛かる頃には戦車のイロハをマスターしている頃でしょう。その中盤までは一本道RPG気味で、メタルマックスの良さの1つである自由度が完全に死んでいると感じるかもしれませんが、仲間が一通り揃ってからは全くいつも通りのメタルマックスになります。

敵の火力が急に5倍くらい強くなる中で戦車のRPGという意味がきっと心で理解でき、あなたは戦車を強化しまくる楽しみが病みつきになるのです。

「スゴ腕への道」という名前の「メタルマックスの世界でどうすればいいか分からない人」向けの指南システムもございます。これはちょっとしたメタルマックス的お題をクリアするとスキルポイントが手に入り、ポイントを使ってキャラのパラメータを上げることができるものです。

 

総じて、メタルマックスゼノは捨てるものを捨てて残すべきものを残し、アイデンティティを保ったまま新しいメタルマックスとして生まれ変わったゲームです。

最近のゼルダやモンハンでもあったように、新生を果たすことに成功したゲームの1つとして数えることができるでしょう。

 

ですがこのゲームにも良くない部分があります。人間用ダンジョンの単調さです。人間用ダンジョンとは何ぞやって話ですけど、これは戦車だと立ち入りできない狭い廃墟に人間が乗り込んで白兵戦をこなすタイプのダンジョンです。こういうのがフィールドのあちこちにあり、「お宝」を求めて探索することになります。

が、このダンジョンの出来があんまりよくありません。汎用グラフィックが使い回されていて見た目の変化に乏しい上、最初から全域マップが確認できる上でクネクネした一本道を歩き続けさせられるので正直つまらないのです。

メタルマックスの過去作だと個性豊かなダンジョン探索も楽しみの1つでしたが、ゼノのダンジョンはビッグサイト廃墟だろうが品川駅廃墟だろうが全く同じグラフィック。

徒歩状態だとエンカウント率が妙に高く、白兵戦だと取れる戦法も少ないので単調になりがち。オマケにダンジョンの最奥には戦車の強化に必要な「テクノロジースコア」アップのためのアイテムが必ず存在するので嫌でも探索しないといけない。というあんまり楽しくない場所です。

 

さて。このゲームは超絶やり込み要素の塊としての側面も持っています。ストーリーをクリアして2周目を開始すると、ハードモードが追加され、ストーリーを最低限に抑え戦車の強化と探索に専念できるハンターモードを遊べるようになります。

敵は一段階強くなり、新たな賞金首とエリア、より強い武器が手に入るようになり、より高みを目指すことのできるやり込み要素です。

私はこれから二週目をやろうと思いますので、もっと戦車を強くできます。

 

さて。これでメタルマックスゼノについてのお話を終えようと思います。

最後に一つ言いたいのは、このゲームはまさに私のために作られたのではないか?と錯覚するほどに、相性がよければとことん楽しめるゲームであるという事です。

ぜひ皆さんもメタルマックスゼノを買い、戦車で全門発射をしてモンスターどもを粉々にしてやりましょう。すげえたのしいよ。

 

 

METAL MAX Xeno (メタルマックス ゼノ) - PS4

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METAL MAX Xeno (メタルマックス ゼノ) - PS Vita

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